日本神経心理学会

学会誌

論文・学会発表における個人情報保護に関する指針

論文・学会発表における個人情報保護に関する指針(2013年9月11日制定)

 論文や学会・研究会での発表においては,対象となった患者や研究協力者が特定されたり,個人を識別できる情報が関係者以外の者に漏れたりしないよう十分配慮しなければならない.そのため対象者の個人情報は,発表に不可欠な場合を除き公表してはならない.特に以下の情報は発表内容に含まれないようにすべきである.

  1. 氏名(イニシャルも不可)
  2. 生年月日(何年何月までは可)
  3. 出身地と居住地(何地方,何県までは可)
  4. 家族や家系に関する情報(家系図は不可,通常の「家族歴」は可)
  5. 患者番号
  6. 入院番号
  7. 診療年月日
    個人が特定できないと判断される場合は何年何月までは可.
  8. 診療科名
    他の情報と合わせることにより患者が特定される場合.
  9. 対象者が特定される身体写真,映像,音声
  10. 画像等の検査データに記されている番号

 発表に際しては上記の個人情報が含まれていないことを確認する.
 もし,発表内容の関係でこれらを公表する場合は,対象者個人(知的障害,認知機能障害等により判断能力がない場合は代諾者)の口頭および書面での同意が必要である.対象者が未成年者の場合は本人に加えて親権者(だだし,対象者が年少のため判断力がない場合は親権者のみ)の同意が必要である.また,公表の同意を得ていることを発表時に明示する必要がある.

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